瀬戸際に立たされた広島は踏ん張れなかった。

Aクラス死守のためには勝利が欠かせなかったが、ヤクルトに今季17度目の逆転負け。今季最長に並ぶ4連敗で、開幕から65試合守ってきたAクラスから4位に転落した。初回に1点先制を許したが、2回に同点。4回にはリードを奪った。7回にも2本の適時打などで1点差に迫ったが中継ぎ4投手が計6失点と、追い上げムードに水を差した。

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球場の右半分は何度も傘が揺れる。投手陣がことごとく、6連勝中の首位ヤクルトにのまれた。4人の中継ぎ投手を神宮のマウンドに送りこんだが、計6失点。中継ぎから反攻を形成できず、連敗となった。

先発森下が1点リードの6回につかまった。2死から連打で走者2人を背負い、山崎に逆転3ランを放たれた。6回途中121球で降板。試合前で神宮でのヤクルト戦には5度先発。2勝0敗と負けなしだったが、不敗神話は途切れ、自身プロワーストの4連敗となった。右腕は「(投球内容は)良くない。本当にやってはいけないことをしてしまった」と逆転3ランにうつむいた。

6回2死から登板した2番手ターリーも対戦1人目の山田にソロを被弾。7回からマウンドに上がったケムナは1死しか取れず、4失点。今季は14試合連続自責なしの登板を続けていたが、15試合目にして初めて先頭への四球をきっかけに自責「4」がついた。

7回1死三塁から登板した松本も味方失策が絡み1失点(自責0)。中継ぎ陣がスパッと抑えず、攻撃に流れを運べなかった。佐々岡監督は「本人(ケムナ)は自覚をもってやらないといけない。先発もだが、踏ん張らないと(いけない)」と、苦言を呈した。

今季最長に並ぶ4度目の4連敗。4位転落となり、開幕から65試合守ってきたAクラスからこぼれた。指揮官は「まあ、まだまだ。しっかり明日、頑張るだけ」と必死で前を向いた。6月は3勝10敗と苦しい。【前山慎治】

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